トラックの車両点検を効率よく行う方法とは

この記事の要点

  • トラックの車両点検には日常点検と定期点検の2種類があり、法的に義務付けられている
  • 日常点検はドライバーが出発前・帰社後に行い、エンジン・車両周り・運転席の3項目を確認する
  • 定期点検は大型トラックが3か月・小中型トラックが6か月ごとに整備士が実施する
  • 点検記録は1年間の保管が必要で、未実施の場合は運行停止命令を受ける可能性がある
  • チェックシートのデジタル化により、記入漏れ防止・未点検者の把握・工数削減が実現できる

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事故が起こってしまうとそれだけ時間に遅れるということに加え、トラックドライバーだけでなく事故の相手方の身体にも危険が及びます。

会社の信用に傷が付きますし、事故処理で多大な労力を割かなければならないので、このような事態は何としてでも避けたいものですよね。

そこで今回は、事故を起こさないために必要不可欠な車両点検について説明していきます。

出発前点検

車両点検の1つに、出発前点検があります。

出発前点検とはトラックドライバーがチェックシートに従って直接車両を点検すること

方法は目視が多く、エンジンオイルの色や外見などを確認するとともに、実際にブレーキを踏んでみることでブレーキの利き具合を確認します。

さらに、出発前に点呼が行われ、

  • ドライバーが酒気を帯びていないか
  • 健康状態に問題がないか
  • 運行経路等

を確認します。

出発前点検は、次に説明する日常点検と同じものとして扱われることがあります。

日常点検

事故や故障を起こさないための第一歩として、日常点検が大切になります。

日常点検を行うことで、

  • タイヤの消耗によるパンク
  • エンジンオイルの劣化によるエンスト

などの突発的な故障の多くを避けることができます。

また、こまめに点検し、必要箇所を整備することで事故のリスクの低減のみではなく、トラックの寿命が延びる効果も期待できますので、輸送コストの低下につながります。

点検表はチェックシートとなっており、チェックするだけの作業ですので、ドライバーの日常習慣としたいところですね。

点検のタイミング

日常点検のタイミングは当日、トラックに乗って出発する前と帰社後に行います

点検者は車両を運転するドライバーが行うことが法律で義務付けられています。

点検内容に難しいことはなく、ごくごく一般的な内容ですので日常的に車両を運転する人であればわかる内容になっています。

点検を行う最中に異常が見つかった場合は、整備担当者に連絡し、状態を確認してもらいます。

また、日常点検シートは国土交通省がサイトで見本を公表しており、ダウンロードも可能なので、特別な項目が無い限りはこちらを使用することをお勧めします。

点検項目

日常点検の点検項目は3項目あり、エンジンルームと車両の周り、運転席に分かれています。

エンジンルーム内の点検

エンジンルーム内の点検は原動機、つまりエンジンの点検を行います。

エンジンの点検と言っても簡易的な点検で、冷却水の量の確認ファンベルトの張り具合及び損傷の確認エンジンオイルの量の確認と、自動車学校で習う内容です。

車両周りの点検

車両周りの点検は目視が主であり、灯火装置、方向指示器のランプが切れていないか、もしくは汚れていないかを確認し、適切に動作していることをチェックします。

タイヤの確認項目もあり、この確認は事故防止に大変役立ちます。タイヤの空気圧が減っていたり摩耗していたりするとスリップする可能性が高くなるでしょう。

また、異常摩耗があればパンクしやすくなるので、高速道路でパンクした、ということが無いようにしっかりと確認しておきたいところです。

運転席の点検

運転席の点検は主にブレーキの確認になります。ブレーキが適切に利いているか、ブレーキ液の量や空気圧は適切か、踏み込んだ時に適度な踏みしろがあるか、さらには駐車ブレーキのレバーの引きしろの確認もこの時に行います。

ブレーキに不具合があると事故の確率はぐんと上昇することが考えられるので、しっかりと確認するべき項目になります。

その他にもウィンドウォッシャー液の液量が十分かどうかワイパーが適切に動作しているかなども調べます。また、エンジンをかけた際に異音が無いかどうかも確認します。

これらの項目を確認しながら、チェックシートに結果を書き込みます。

定期点検

定期点検は毎日ではなく、期間が経過するごとに行う点検になります。

日常点検は簡易的な点検ですが、定期点検は自動車整備士が主体となって行う点検で、道路運送車両法に基づき法的に義務付けられています。

点検内容は非常に細かく細部にわたっていますが、この定期点検を行うことで大きな不具合のみではなく、小さな不具合も見つけることが可能になります。

点検のタイミング

定期点検でよく耳にするのが12か月点検ですが、こちらは普通自動車の点検です。

トラックの場合は普通自動車の12か月よりもさらに短い期間が定められており、

業務用大型トラック及び自家用大型トラックは3か月

小型及び中型トラックは6か月に1回

の定期点検を行わなければなりません。

点検項目

大型トラックの3か月点検項目は全部で47項目あります。

主な勘定項目は

  • かじ取り装置
  • 制動装置
  • 走行装置
  • 緩衝装置
  • 動力伝達装置
  • 電機装置
  • 原動機
  • その他

に分かれています。

かじ取り装置はハンドル回りのことで、パワーステアリング、ロッド、アーム類、ナックルの4項目を確認

制動装置はブレーキを指し、ブレーキペダル、駐車ブレーキなどのブレーキ関連の14項目の確認

走行装置とは足回りの装置を指し、タイヤやホイールといった4項目の確認

緩衝装置はサスペンションやショックアブソーバーといった車両の揺れを抑える装置であり、5項目の確認

動力伝達装置は、エンジンの動力をタイヤに伝えるシステムです。クラッチやトランスミッションなどの6項目の確認

電機装置はバッテリー及び配線のことで、4項目の確認

原動機はエンジンのことで、潤滑装置、冷却装置など6項目の確認

その他の項目はエアコンプレッサーやマフラーなどが該当し、8項目の確認

小型、中型トラックの6か月点検は3か月点検よりも簡素になっており、3か月点検が47項目なのに対して6か月点検は22項目と半分以下になっています。

定期点検を行った後は、日常点検と同様に実施内容を記録し、1年間保管しておく必要があります。

効率よく点検チェックシートを集計する方法は?

チェックシートを使用して定期点検を行うと、膨大な量のシートを保管しなければなりません。

この準備や整理だけでもかなりの工数が必要になります。また、記入漏れが起こる可能性も大いにあるでしょう。

そこで紙ではなくタッチパネルで点検を行い、デジタルで保存できれば、記入漏れも無くなります。

さらに、データ化できるので未点検者の把握を迅速に行うことも可能です。

そのような点検システムがあれば、点検にかかる工数やコストが削減でき、便利ですね。

まとめ

車両点検は法律で定められいる義務です。一方で罰則規定がありませんので、実施しなくても罰金などの支払いが発生することはありません。しかし警察には改善命令を出すとともに運行停止命令を出す権限がありますので、定期点検が行われていない場合には運行禁止となる可能性もあります。車両点検は本来車両の故障及び事故を未然に防ぐために行うものですので、法律で定められている通り、しっかりと実施したいところですね。

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よくある質問(FAQ)

日常点検と定期点検の違いは何ですか?

日常点検はドライバーが毎日出発前・帰社後に行う簡易的な点検で、エンジンルーム・車両周り・運転席の3項目を確認します。定期点検は自動車整備士が主体となって行う詳細な点検で、大型トラックは3か月ごと、小中型トラックは6か月ごとに実施が義務付けられています。

日常点検では何を確認しますか?

エンジンルーム(冷却水・ファンベルト・エンジンオイルの確認)、車両周り(灯火装置・タイヤの空気圧や摩耗の確認)、運転席(ブレーキの利き具合・ウィンドウォッシャー液・ワイパーの動作確認)の3項目を確認します。

定期点検の項目数はどのくらいですか?

大型トラックの3か月点検は47項目で、かじ取り装置・制動装置・走行装置・緩衝装置・動力伝達装置・電機装置・原動機などを確認します。小中型トラックの6か月点検は22項目と大型に比べて簡素になっています。

車両点検を実施しないとどうなりますか?

罰則規定はないため罰金は発生しませんが、警察が改善命令や運行停止命令を出す権限を持っており、定期点検が行われていない場合は運行禁止となる可能性があります。また、点検記録は1年間の保管が必要です。

点検チェックシートを効率よく管理するにはどうすればよいですか?

紙のチェックシートをデジタル化することで、記入漏れの防止・未点検者の迅速な把握・保管工数の削減が実現できます。電子化したデータはリアルタイムで共有・一括管理でき、Excelへの出力も可能なため、点検業務全体の効率化につながります。

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