【製造業の生成AI活用実態は?】40.4%が「社内ルール整備済み」と回答。最も活用されている業務は「メールや文書の作成」と「技術情報の検索や要約」が同率1位
〜製造業DXの新たなフェーズが始まる〜
目次

この度、日常業務でPCを中心に業務を行っている製造業のデスクワーク層109名を対象に、製造業における生成AI活用に関する実態調査を実施しました。
調査概要
- 調査名称:製造業における生成AI活用に関する実態調査
- 調査方法:IDEATECHが提供するリサーチデータマーケティング「リサピー®︎」の企画によるインターネット調査
- 調査期間:2025年7月1日〜同年7月2日
- 有効回答:日常業務でPCを中心に業務を行っている製造業のデスクワーク層109名
≪利用条件≫
1 情報の出典元として「株式会社シムトップス」の名前を明記してください。
2 ウェブサイトで使用する場合は、出典元として、下記リンクを設置してください。
URL:https://i-reporter.jp/
■社内の生成AI使用環境、40.4%が「社内ルールが整備されており使用可能」、33.9%が「社内ルールは未整備だが使用可能」と回答
「Q1.お勤め先で生成AI(ChatGPTなど)を業務で使用する環境について教えてください。」(n=109)と質問したところ、「社内ルールが整備されており、使用可能な環境が整っている」が40.4%、「社内ルールは未整備だが、使用可能である(使っている人もいる)」が33.9%、「使用できるかどうか分からない/答えられない」が24.8%という回答となりました。

・社内ルールが整備されており、使用可能な環境が整っている:40.4%
・社内ルールは未整備だが、使用可能である(使っている人もいる):33.9%
・社内ルールで使用が禁止されている:0.9%
・使用できるかどうか分からない/答えられない:24.8%
■うち74.1%が、「業務で生成AIを使用している」実態
Q1で「社内ルールが整備されており、使用可能な環境が整っている」「社内ルールは未整備だが、使用可能である(使っている人もいる)」と回答した方に、「Q2.あなたは現在、業務で生成AIを使用していますか。」(n=81)と質問したところ、「はい」が74.1%、「いいえ」が25.9%という回答となりました。

・はい:74.1%
・いいえ:25.9%
■社内で生成AIを活用している人の割合、「デスクワーカーの半数以上」が35.8%、「一部のデスクワーカー」が53.1%
Q1で「社内ルールが整備されており、使用可能な環境が整っている」「社内ルールは未整備だが、使用可能である(使っている人もいる)」と回答した方に、「Q3.あなたの職場で、生成AIを業務に活用している人はどれくらいいると思いますか。」(n=81)と質問したところ、「デスクワーカーの半数以上が使っている」が35.8%、「一部のデスクワーカーが使っている」が53.1%という回答となりました。

・デスクワーカーの半数以上が使っている:35.8%
・一部のデスクワーカーが使っている:53.1%
・自分以外は使っていない:2.5%
・わからない/答えられない:8.6%
■業務で使用している生成AI、第1位「ChatGPT」、第2位「Microsoft Copilot」
Q2で「はい」と回答した方に、「Q4.あなたが業務で使用している生成AIを教えてください。(複数回答)」(n=60)と質問したところ、「ChatGPT」が66.7%、「Microsoft Copilot」が55.0%、「Gemini」が30.0%という回答となりました。

・ChatGPT:66.7%
・Microsoft Copilot:55.0%
・Gemini:30.0%
・Claude:16.7%
・Perplexity:10.0%
・Notion AI:10.0%
・Canva Magic Write:8.3%
・Grammarly:6.7%
・社内独自開発の生成AIツール:6.7%
・その他:0.0%
・わからない/答えられない:1.7%
■生成AIを活用している業務、「メールや文書の作成」と「技術情報の検索や要約」が同率1位
Q2で「はい」と回答した方に、「Q5.どのような業務で生成AIを活用しているか教えてください。(複数回答)」(n=60)と質問したところ、「メールや文書の作成」が58.3%、「技術情報の検索や要約」が58.3%、「会議の議事録作成・アイデア出し」が50.0%という回答となりました。

・メールや文書の作成:58.3%
・技術情報の検索や要約:58.3%
・会議の議事録作成・アイデア出し:50.0%
・情報収集・市場調査:45.0%
・データ集計・資料作成:36.7%
・翻訳・多言語対応:35.0%
・マニュアル・手順書の作成・整備:25.0%
・プログラミング・コード生成:21.7%
・社内教育・研修資料の作成:16.7%
・顧客対応・問い合わせ対応:15.0%
・その他:0.0%
・わからない/答えられない:0.0%
■生成AIを業務使用する上での課題、「生成AIのアウトプットの正確性や信頼性に不安がある」が53.3%で最多
Q2で「はい」と回答した方に、「Q6.生成AIを業務で使用する上で、不安や課題に感じる点を教えてください。(複数回答)」(n=60)と質問したところ、「生成AIのアウトプットの正確性や信頼性に不安がある」が53.3%、「使い方やプロンプト作成が難しい・ノウハウが社内にない」が38.3%、「既存の業務フローやシステムにうまく組み込めない」が38.3%という回答となりました。

・生成AIのアウトプットの正確性や信頼性に不安がある:53.3%
・使い方やプロンプト作成が難しい・ノウハウが社内にない:38.3%
・既存の業務フローやシステムにうまく組み込めない:38.3%
・自分やチームのスキル・業務がAIに取って代わられる不安がある:25.0%
・利用が個人まかせ・属人化してしまいナレッジ共有できていない:23.3%
・経営層や上司の理解・支援が足りない:18.3%
・社内ルールやガイドラインが不明確/整備されていない:18.3%
・クライアントや取引先への説明責任・対外的なリスクが気になる:10.0%
・その他:0.0%
・特にない:10.0%
■業務で生成AIを使用していない人の約4割から、「必要になったら使えばよいと思っている」との声
Q2で「いいえ」と回答した方に、「Q7.あなたは、生成AIを『使えない/使っていない』ことに対してどう感じていますか。もっとも当てはまるものを教えてください。」(n=21)と質問したところ、「必要になったら使えばよいと思っている」が38.0%、「使う時間や余裕がない」が14.3%、「間違った情報が出そうで不安」が14.3%という回答となりました。

・必要になったら使えばよいと思っている:38.0%
・使う時間や余裕がない:14.3%
・間違った情報が出そうで不安:14.3%
・使い方がわからない:9.5%
・使う必要がないと感じている:4.8%
・情報漏えいやセキュリティが不安:4.8%
・使えるようになりたい:4.8%
・周囲が使っていないので使いづらい:0.0%
・その他:0.0%
・特に何も感じていない:9.5%
■生成AIの普及による働き方の変化として、約4割が「作業効率向上による残業や業務負荷の軽減」に期待
「Q8.生成AIの普及によって、今後あなたの働き方にどのような変化が起きると思いますか。(複数回答)」(n=109)と質問したところ、「作業効率が上がり、残業や業務負荷が軽減される」が38.5%、「単純作業の自動化が進み、企画・判断などに集中できるようになる」が33.9%という回答となりました。

・作業効率が上がり、残業や業務負荷が軽減される:38.5%
・単純作業の自動化が進み、企画・判断などに集中できるようになる:33.9%
・人によって成果の差が広がり、評価の仕組みが変化する:24.8%
・人手が減っても業務が回るようになり、働き方が根本的に変わる:24.8%
・新しいスキルやAIとの協働能力が求められるようになる:23.9%
・日常業務の目的ややり方を再設計する発想力や、アイデア力が重視されるようになる:23.9%
・チームワークや人間同士のコミュニケーションがより重要になる:15.6%
・その他:0.0%
・特に変化はないと思う:11.0%
・わからない/答えられない:11.9%
■まとめ
今回は、日常業務でPCを中心に業務を行っている製造業のデスクワーク層109名を対象に、製造業における生成AI活用に関する実態調査を実施しました。
まず、製造業デスクワーカーの74.3%が、「生成AIを業務で使用可能」と回答し、うち74.1%が、「業務で生成AIを使用している」ことがわかりました。また、業務で使用している生成AIとしては、「ChatGPT」(66.7%)や「Microsoft Copilot」(55.0%)などが上位に挙げられ、生成AIを活用している業務では、「メール・文書作成」と「技術情報の検索や要約」が同率1位(58.3%)でした。一方で、生成AIを業務使用する上での課題については、「生成AIのアウトプットの正確性や信頼性に不安がある」が53.3%で最多となっています。最後に、生成AIの普及による今後の働き方の変化について尋ねたところ、約4割が「作業効率が上がり、残業や業務負荷が軽減される」と期待を示しました。
今回の調査では、製造業における生成AI活用が着実に浸透し、デジタル変革の新たなフェーズが始まっていることが明らかになりました。日本の製造業は、長年にわたり品質向上と業務効率化を追求してきましたが、近年の深刻な労働力不足を背景に、生成AIがその解決策として期待されています。特に、文書作成や技術情報の検索といった知識集約型業務での導入が進んでおり、デスクワーク層における業務革新の兆しが見えてきました。今後は、部門を越えたナレッジの共有と、生成AIの戦略的な導入計画が、製造業の競争力を高める鍵となるでしょう。
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