導入事例天津電装電子有限公司(TDE)

天津電装電子有限公司(TDE)

帳票のペーパーレスや記録の活用を、一気に実現。
社内に設計チームを創設して、現場の効率化やモチベーションアップも

カイゼン効果

Before

現場では200種類以上の紙帳票が使われ、手書きで記録。

After

現場のニーズを帳票システムへ迅速に反映。

Before

現場だけで、年間に何十万枚もの紙を消費。

After

現場の紙使用量の約9割、年間30万枚を削減。

Before

記録内容を閲覧するには保管庫へ行き、ファイルの中から手作業で帳票を検索。

After

自席で帳票データを検索・閲覧できるように。データを業務や経営の判断に活用。

この導入事例のポイント

i-Reporterの導入により、帳票のペーパーレス化と現場の業務効率が大幅に向上。年間30万枚の紙を削減し、帳票データをデジタル化することで、現場での記録や検索が自席から簡単に行えるようになり、作業の効率化に繋がっている。
また、社内に専属の設計チームを立ち上げ、現場のニーズに迅速に対応できる体制を整えることで、帳票システムの改善がスムーズに進んだ。さらに、導入後は現場作業者が主体的に改善提案を行うようになり、作業の効率化だけでなく、現場全体の意識改革と改善意欲の向上も実現。

天津電装電子有限公司(TDE) 様

中国の国家級開発区の一つ「TEDA(天津経済技術開発区)」には、港から近い地理的に恵まれた立地により世界有数の企業が多数進出し、グローバルなビジネス環境が整っています。日系企業も多く、株式会社デンソーのグループでも拠点を置き、モデル工場として先進的な生産に取り組んでいるのがTDEです。しかし、長年にわたり生産現場では紙の帳票が使われ、紙資源の問題、そして帳票記録を利活用できない問題が議論されてきました。これをi-Reporterの導入によって解決。成功のウラには、独自の「設計チーム」の存在が大きく関わっていました。

天津電装電子有限公司(TDE)
設立:1997年
従業員数:2,000名 ※記載内容は2024年9月現在のものです。予告なく変更する場合がございます。
事業内容:自動車等の電子制御製品及び部品の製造・販売

工場の帳票デジタル化で年間30万枚の紙を削減、現場も大幅に効率化。現場主導で進化するデジタル帳票導入、90%以上の帳票をデジタル化

【背景・お悩み】膨大な紙を消費する帳票のデジタル化が重要課題。
紙帳票では、過去の記録も見つけにくく活かせない。

製造本部 副総経理

陳 長玲 氏

SDGs、データドリブン、スマート工場」などを推進する当工場では、紙の帳票が障壁になっていました。
生産や点検の記録などに200種類以上の帳票を使い、年間で何十万枚もの紙を消費。しかも帳票の中には10~20年も保管する必要があるため、多くのスペースを取られていました。また過去の記録を知りたいときには、現場担当者に問い合わせたり、現場へ足を運んでファイルから探し出したり。いちばん離れた工場間を移動するには10分くらいかかり苦労していました。

製造企画部 部長

生川 明 氏

製造企画部 部長 生川 明 氏:
経営や管理の視点からも5M+1E*の変化をしっかりと記録し、いつでも見られるようにしておく必要があり、帳票をデータ化する気運が高まっていました。

【導入の流れ】現場が使いやすい帳票であるためには常に改善を。
社内チームが迅速に設計できる体制づくり。

製造企画部 部長

生川 明 氏

帳票システムの導入にあたり、外注か内製かを検討しました。その結果、基本システムは外部から導入しつつも、「社内のことは、社内の人間が一番わかる」「現場のニーズにスピード感をもって応えることが大切」と判断。社内で独自にデジタル化帳票を設計・改善できるよう、専属の設計チームを立ち上げることにしました。人財育成やコスト抑制のメリットもあります。

設計チームリーダー

王 学昆 氏

独自にデジタル化帳票を設計するにはシムトップスから基本教育を受けるだけでは難しく、また帳票の90%以上をデジタル化する目標のためには何人もの設計者が必要です。そこで、まず私がi-Reporterのスペシャリストになり、他の設計者を育てようと決心。シムトップスから支援いただきながら、システム関係の知識がなかった私でもスムーズに、約2ヶ月で一定の知識を習得しました。そして、設計チームの育成に着手。i-Reporterの多彩な機能から必要な機能を選び、専用の教材や最適化した設計手順書を作成して、短期間に数人の設計者を育成していきました。現場のニーズを掘り起こし設計者が理解すべきこと、さらにはニーズに素早く対応すべきことをメンバー全員と意識共有し、現場の意見を反映できる仕組みを整えました。入力方法などにこだわりながら、利用者が抱くデジタルへの苦手意識を最小限に抑える帳票づくりに注力しています。

設計チームメンバー

徐 佳欣 氏

私はメンバーの一人です。i-Reporterは使い方がとても簡単なためハードルが低く、短期間の研修でほとんどの人が基本設計者になれると思います。他のソフトウェアやシステムと比べて設計の自由度が高く、ニーズに合わせたカスタマイズができるのは大きな魅力です。

設計チームメンバー

張 璽 氏

たとえばExcel関数が使えるので、人に代わってシステムに自動判断させることができ、判断基準と自動照合し一致したら緑色で「OK」と表示させる事や、また多様なデータ交換方式があるので、必要なプログラムを自ら開発しました。Pythonとの相性が非常によいのも利点で、i-Reporterが提供するAPIとPythonを組み合わせて、入力帳票の一括ダウンロードやドキュメントの一括アップロードといった機能を開発した事で非常に実用的なものとなりました。

設計チームメンバー

周 晨旭 氏

私はQRコードの分解機能があること、そしてBluetooth機能が使えることがi-Reporterのすごくいいところだと思っています。QRコードの内容を自動的に分解・記入するので作業効率がとてもよく、特にi-Reporterなら30桁以上の文字列も読み取れるため、業務上で活用可能です。また、端末のBluetooth機能を使って計測器から測定データを直接読み込むことができ、そのままi-Reporterに伝送することで、人が読み取って入力する作業もなくなりました。

製造企画部 課長

楊 麗萍 氏

もう一つ、導入に際して重要なのは、現場の管理者や作業者に使い方はもちろん、導入の意義を理解してもらうことでした。まずは社内の改善事例展示や報告会なども活用し、i-Reporterを活用した際の効果をアピール。これによって現場の課長や係長など、管理職の理解と支持を求めました。また、定期的なi-Reporter機能説明会を開催して素晴らしい機能があることを伝え、現場の理解も得ました

【導入効果】約9割も削減された紙の消費量。
そして現場にも生まれた、改善への意欲。

製造企画部 部長

生川 明 氏

具体的な成果として、まずは帳票用紙が年間30万枚削減され、これは現場の紙使用量の約9割に相当します。そして帳票データを自席で検索し、簡単に見られるようになったことです。現場の管理業務だけでなく、関連する部署全体で業務の効率化が見られました。5M+1E*も自席から随時確認することができます。

製造本部 副総経理

陳 長玲 氏

現場の意識に変化が生まれたことも、大きな成果の一つだと思います。現場から主体的に改善アイデアが出るようになりました。例えば、以前は作業の段取り表を探す時間的ロスや、記載された内容を人が読み違える問題がありましたが、今ではiPadで生産指示看板QRコードを読み取ることで、作業の効率化やミスの抑止を実現しています。

現場班長

田 桀静 氏

現場の作業者としては、まず紙の使用量が減りCO2低減に貢献できて嬉しいです。現場では帳票へ記録する時間が短縮され、用紙の印刷やファイリングの手間も無くなりました。何より、私たち現場からの改善要請を、設計チームが素早くデジタル化帳票に反映してくれていることは、私たちにとってもやりがいになっています。まとまり切っていなかったアイデアを要望として上げた時もチーム側で積極的に検討して形にしてくれました。

現場班長

孫 景栄 氏

デジタル化によって管理者が自席で帳票を確認できるため、紙の帳票を回覧する必要がなく、承認スピードも上がりました。帳票を保管するスペースも不要になりました。

【総評・展望】高い数値目標や設計チームを設けたことが成功の鍵に。KPI可視化、効率化促進、DX推進の寄与にさらなるご期待。

プロジェクトマネージャ

金 永梅 氏

今回のプロジェクトの成功には3つのポイントがありました。1つめは、現場で使用する紙の90%以上をデジタル化するという高い数値目標を掲げたこと。2つめは、設計リーダーの下で育成されたチームが、設計機能を発揮したこと。これが最大の鍵になったと思っています。そして3つめは、システム部門が工場の隅々まで安定したWi-Fi環境を整えたことで、数百台ものiPadの稼働を実現できました。コスト面でもi-Reporterは魅力的で、ソフトやライセンスの使用料は高くないと思います。追々ライセンスを追加していけばいいので、スモールスタートがしやすいのではないでしょうか。

製造企画部 部長

生川 明 氏

i-Reporterで重要な管理KPIが素早く可視化されるようになったので、生産性や品質のさらなる向上につながっていくでしょう。また、業務の効率化によって生じた時間を活用し、製品やサービスにさらなる付加価値を生み出していきたい。そして、データ処理や管理工数の削減、データの一元管理による効率化などを通じて、働き方改革も推進していきたいです。今後も工場全体でDXに力を入れていきますので、その中でもi-Reporterは重要なツールであると考えています。

*5M+1E : Man, Machine, Method, Material, Measurement, Environment

導入企業プロフィール

天津電装電子有限公司(TDE)

設立:
1997年
本社所在地:
中国天津经济技术开发区洞庭路166号
事業内容:
自動車等の電子制御製品及び部品の製造・販売

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