導入事例株式会社モクラス様
株式会社モクラス
クライアント・製品別の作業時間の分析が15日から2〜3分に短縮されたi-Reporterの活用方法
カイゼン効果
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月毎のメーカー別・製品別の作業時間を出力し、転記作業やデータの集計に合計15日ほど必要
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i-Reporterに入力するだけで容易に集計ができ、分析が15日から2〜3分に短縮できた
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集計・分析に時間がかかり一部のメーカー・製品ごとの作業時間しか把握できません
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メーカーごと、製品ごと、工程ごとに平均作業時間の推移の可視化できた
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作業者が作業時間を切り上げて記入するなどの問題がや入力ミスが発生
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作業開始時に各指令書のQRコードを読み込むことで作業開始時刻の自動記録が可能に
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代表取締役社長 矢野太一 氏
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帳票作成を担当 増田磨美 氏
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工場現場の班長(2班) 國重健司 氏
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工場現場の班長(1班) 近藤祐介 氏
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データ分析を担当 山口昭文 氏
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株式会社モクラス 導入事例資料建材メーカーをクライアントに、図面から製品を製造
矢野氏:株式会社モクラスは、住宅内装建材を製造する製造メーカーです。元々は木材の販売から始まった企業ですが、今は建材メーカーをクライアントにした建材加工業が主な仕事となっています。今は、建材メーカーから送られてくる図面に基づいて製品を作っています。
i-Reporter導入の決め手としては、日々膨大なデータの入力や集計作業に課題を感じており、その課題を払拭するため導入いたしました。導入後はデータ入力や集計作業やデータの自動化で合計15日ほどかかっていたデータ集計作業を2〜3分まで短縮させることに成功しています。
昔ながらの紙による管理に課題あり
ーどの作業や工程でどのような課題が発生していたかを詳しく教えてください。
矢野氏:当社では、様々なお客様の製品を加工して出荷しています。
効率化や品質向上のため、お客様ごとに製品の生産性を分析したいという思いがあったものの、昔ながらの紙による管理に課題を感じていました。
時間をかけて分析しても、一部のメーカー・製品ごとの作業時間しか把握できませんでした。また、把握するにあたってもExcelへの転記や集計だけで半月ほど要しており、入力工数が膨大でデータ入力まで手を付けられないというのが現状でした。
さらに、紙に書かれている作業時間に関しても、入力のルールが守られていなかったり、入力自体の間違いが発生しており、せっかく収集したデータの精度が低いという問題もありました。
まずは、感覚的な現状把握からの脱却
ー背景・課題を解決するために、何に取り組むことを決められたのでしょうか?
増田氏・國重氏・近藤氏:
生産性の改善に向けて、課題の定量的な把握に取り組むことを決めました。
当時は、班長の感覚的な現状把握で実務を回していたため、リアルタイムで定量的な現状把握することが必要だと思いました。
そこで以下3つのことが実現できれば課題を解決できると思いました。
①精度が高い作業時間の入力(各工程毎)
②入力されたデータの自動集計
③入力されたデータの自動分析(1製品の作業時間推移など)
これまでは各工程への生産指示に”指令書”というExcelで作成した紙の書類を日々作成し、現場に配布していました。
そこでi-Reporterの販売代理店である株式会社K-crew様からこの”指令書”にQRコードを埋め込み、出来るだけ簡単に、作業者への負荷を減らす方法で精度良い作業実績を入手する方法をご提案いただきました。
当初はパソコンを使った実績入力を検討しており、Excel+VBA+スキャナーという形で進めていましたが、各工程全てにPCを設置するわけにはいかないので、費用的・機動性に優れたiPadとi-Reporterという組み合わせで運用することに決定しました。
QRコード起票で作業時間を自動記録
初期のトライアル中に導入したiPadは4〜5台でしたが、1人1台という社長の方針が出たことで、導入後の変化がさらに大きくなったように思います。
具体的な運用方法としては、生産指示を記載しているExcelにi-Reporterの起票ができるQRコード入りの指令書が現場に配布されます。作業者は作業開始時に各指令書についているQRコードを読み込むことで作業開始時刻の自動記録が可能となりました。
また、作業開始時だけでなく終了時にも時刻が記録されるため、正確な作業時間の計測ができるようになり、作業時間の短縮が目に見えて確認できるようにもなりました。これらの作業時間の見える化により、社内で業務効率化に向けた取り組みを行う際の指標としての効果も実感しています。
設備や測定機点検、パトロール等多岐に渡る活用
ーi-Reporterはどこでどんな風に使っていますか?
現場作業者が以下4つの場面で使用しています。
①作業時間の入力
複数人で同時に作業する時に、複数人が入力しなくても実績が帳票に入力できるように帳票を工夫しました。
また、品番は違うが同じ形状(柄・色違いなど)のワークは通常同時に加工しますが、この入力作業も容易にできる帳票に工夫しました。
【作業時間の分析が15日から2~3分に短縮】
1)マネージャーでCSV出力
2)このファイルを所定のフォルダーにコピー
3)マクロを立上げ、下記3つのボタンを押下するだけで集計完了
・各作業者の実績転記用の空シート作成ボタン
・勤怠情報(タイムカードのCSVデータ)の取込ボタン
・作業時間データ(1)で落としたCSVデータ)の取込ボタン
②設備の点検
70台程の設備点検表の捺印レスやペーパーレスに活用
③測定器の点検
40台程の検査装置の点検表の捺印レスやペーパーレスに活用
④5Sパトロール
現場をパトロールし、自分の管理場所のポイントをアピール。課題指摘&評価で5S活動の向上に活用
i-ReporterとVBAで作業時間を自動集計
ーi-Reporterから出力したデータを活用している事例があれば教えてください。
山口氏:
当初からの目的であった、作業時間を自動集計ができるVBAのシステム(Microsoft Officeに含まれるアプリケーションソフトの拡張機能)を作成しました。
これまでは、i-Reporterから吐き出したCSVデータをExcelで開き、手動で集計を行っていましたが、マスター管理から自動で現場作業者の個人の作業シートを作成し、i-Reporterに蓄積された情報を記録することで各メーカーの製品ごとの作業時間を集計できるようになりました。
また、分析用にもデータをグラフ化しており、メーカーごと、製品ごと、工程ごとに平均作業時間の推移の可視化をしています。
さらに、簡単なマクロとExcelの関数を使用し、点検記録などの提出確認ができるようになりました。
記録の可視化により、今までは現場の責任者である班長の頭の中にしかなかった、各製品に必要な作業工数が見える化できたことにも非常に役に立っています。
作業時間の分析が15日から2〜3分に短縮
ーi-Reporterを導入してどれくらいの効果がでましたか?
山口氏:
データを集計する工数が激減し、記録の精度が向上しました。
導入前は、月毎のメーカー別・製品別の作業時間を出力し、転記作業やデータの集計をまとめるのに合計15日ほど要しており、入力ができていませんでしたが、導入後は内容を入力するだけで容易に集計ができるようになりました。
さらに、i-Reporterを導入し、QRコードやVBA周りの仕組みを作ったことで、主要メーカーだけでなく全メーカーの全ての製品の集計が可能となりました。
記録の他にも効果があり、i-Reporterはコミュニケーションツールとしても役立っています。
「ここが分からないんだけど」というやりとりが交わされるなど、今では作業者間でiPadが普段使いされています。
i-Reporterでさらなる顧客満足度の実現へ
ー今後、貴社で取り組みたい改善や、やっていきたい活動等あれば是非教えてください。
矢野氏:
今後もお客様に喜んでいただける加工や製造方法の提案を目指していきたいです。
具体的には、i-Reporterの活用や資材発注のプロセスを見直し、事務所が遠いために生じるコミュニケーションの遅延、電話での言い間違いや聞き間違い、加工ミスが発生した際の承認フローの長さといった課題を解決し、さらなる顧客満足度の実現をしていきます。
導入企業プロフィール
株式会社モクラス
- 設立:
- (創業)1914年
- 本社所在地:
- 〒769-1101 香川県三豊市詫間町詫間2112-35
- 事業内容:
- 香川県三豊市にある住宅収納部材・住宅内装部材のモクラスです。100年以上に渡り木材加工業を営んでいます。